メタボリック症候群の定義など

メタボリック症候群の定義など

メタボリック症候群。
もう、すっかりおなじみの言葉になってしまっていますが、
正確なところをご存じの方も少ないかもしれません。

 

まず、定義から、きちんとおさらいをしてみたいと
思います。

 

「メタボリックシンドロームの考え方
  〜判定と生活習慣支援のイメージ〜」

 

厚生労働省の検討資料からです。

 

まず、最初にこの資料から、メタボリック症候群の診断基準
ですが。

 

ウエスト周囲径(腹囲)が 
男性 ≧ 85cm
女性 ≧ 90cm
これが内臓脂肪を反映しているというのが、基本的な
考え方です。

 

ただ、これだけでは、メタボリック症候群ではなく、
以下の条件が続きます。

 

高トリグリセライド血症、すなわち中性脂肪である
トリグリセライド(TG)の値が ≧150mg/dl
かつ / または
HDLコレステロール値が <40mg/dl

 

これらは、血液検査の値ですから、健診、または、病院で
検査を受けなければ分かりません。
かつ / または ですので、どちらかが条件を
満たせば、プラスと考えられます。

 

HDLコレステロールというのは、いわゆる「善玉コレステロール」
のことです。
中性脂肪は、前日の食事の影響を如実に反映します。

 

いずれの値も、高脂血症の有無を判断する基準の一部です。
実際には、LDLコレステロール、すなわち「悪玉コレステロール」
の値で、高脂血症を評価する方がスタンダードと思われ
ますが、健診で簡易的なスクリーニングという意味合い
なのだと思われます。

 

そして、次の条件が血圧です。
収縮期血圧が ≧130mmHg
いわゆる「上」の血圧が130mmHgを越えていること
かつ / または
拡張期血圧 ≧85mmHg
いわゆる「下」の血圧が85mmHgを越えていること

 

上が130以上、または、下が85以上と憶えておけばいいかも
しれません。

 

そして、最後の条件が血糖
空腹時血糖が ≧110mg/dl
朝の食事をする前の血糖値がこの値である。ということ。

 

いわゆる病気の診断基準ではありませんので、これらを
満たしたからと言って、必ずしも治療の必要がある状態
ではありませんが、少なくとも、予備軍として、
食事療法を中心とした指導を受けることによって、
病気に移行することを未然に防げる可能性がある。
ということになります。

 

以上、かけあしの記載になりましたが、一般の方がわかる範囲では、
腹囲が基準を上回る場合には、内臓脂肪の蓄積が疑われ、減量が
必要である。ということ。
他の基準が正常値でも、減量が望ましいと思います。
また、それに続く条件は、すべて健康診断の項目にあると
思われますので、いずれかがひっかかった場合には、病院の受診が
必要と考えた方がよいかと思われます。
そして、より精密な検査で、再検が望ましく、それに対しての
医師の指導を受けるのがよいと思われます。

 

これらのリスクファクターがそろった場合には、心臓血管系の
危険率、すなわち心筋梗塞や脳梗塞の危険性が、
正常のコントロールの30倍になる。
という報告の意味するところを真剣に捉えた方が良いのだろうと
思います。

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